声優養成所での最大のイベントは、声優事務所への所属オーディションです。
この所属オーディションこそ、声優になるための最大の壁と言っても過言ではありません。
なぜなら、養成所から所属できるのは約1~5人と選ばれた人のみだからです。
養成所に通った人の多くが所属できずに卒業をしていきます。
そのまま、声優という夢を諦めていく人もいます。
しかし、どうしても夢を諦められず、声優になりたいのならば、次に起こす行動がとても重要になってきます。
どうすれば、声優になれるのかということを真剣に考え、可能性の高い道を模索する必要があります。
今回は、養成所で所属オーディションに落ちた人が次に起こすべき行動について解説します。
所属オーディションに落ちた人が次に起こすべき行動
声優になりたいと思うのならば、もう一度、違う声優養成機関に行きましょう。
もちろんお金も時間もかかります。
ですが、潤沢に仕事のある大手、中堅の声優事務所には声優養成機関からの所属オーディションでしか入る方法がありません。
HPからの一般公募で入れる声優事務所もあるかもしれません。
しかし、残念ではありますが、一般公募をしている多くは所属しても仕事のない声優事務所です。
中には、所属費を搾取しているだけの質の悪い事務所もあります。
声の仕事が潤沢にある声優事務所は基本的に一般公募はやりません。
自社の養成所、もしくは専門学校からしか新人を採用しないからです。
声優養成所を卒業した人であれば、1年もしくは2年間は演技について学んだはずです。
次は短い期間で声優事務所への所属が狙える養成機関を選びましょう。
声優養成機関によっては何年も継続して学ぶことができる場合があります。
もちろんいい面もありますが、期間が決まっていないというのは悪い面もあります。
気を抜くとあっという間に時間は過ぎていってしまいます。
若さというのは声優にとって大きな武器になります。
できるだけ早く、仕事が潤沢にある事務所に所属し、声優としてデビューすることを目指しましょう。
所属を優先するならAMG一択
アミューズメントメディア総合学院(AMG)は声優の専門学校です。
声優事務所への所属を優先するなら、AMGに行くことをおすすめします。
AMGでは卒業時に、「プロダクション所属学内オーディション」が開催されます。
70社超えの声優事務所が来校し、複数の所属オーディションを受けることができます。
これがアミューズメントメディア総合学院(AMG)の最大の魅力です。
そして、所属率はなんと驚異の80.7%です(2023年3月卒業生)。
声優学科は全日制で2年間の学習期間ですが、声優専科のマスターコースであれば1年間の学習期間で声優事務所への所属を狙うことができます。
声優専科は、ステップアップシステムという制度で、レベルに合わせたコース設定がされており、入学時のコースは実力判定オーディションで決まります。
週1~3日まで選べる授業は、夜間・日曜に開催されます。
基礎科 (5月/11月開講) |
発声・演技を基礎から学べる初心者でも安心のコース。 声優としての基礎を徹底的に指導します。 【平日】19:00~21:30 【日曜】10:00~12:30 / 14:00~16:30 |
研究コース(5月/11月開講) |
自分自身の目標に合わせたより実践的なレッスン! 研究コースでは演技実習・アフレコ実習・ナレーション実習など、声優としての技術を学びます。 【平日】19:00~21:30 【日曜】10:00~12:30 / 14:00~16:30 |
マスターコース(5月開講) |
プロダクションオーディションに向けた総合カリキュラム。 ディレクター特別講義など現場に対応したカリキュラムや、プロダクション所属学内オーディションに向けた、高度なレベルのレッスン。 【平日】18:30~21:40 |
学内オーディションに参加するためには、マスターコース(1年制)に行かなければなりません。
実力判定オーディションで入れなくても、半年毎の進級審査で、マスターコースへと上がれる可能性がありますので精一杯頑張りましょう。
研究コース、マスターコースの生徒はAMGインターンシップで、在学中からプロの現場で仕事ができるチャンスがあります。
また、卒業後も、AMGグループによるコンテンツ企画・制作に声優として起用してくれる可能性があります。
在校生にはもちろん、卒業後にサポートしてくれるのもアミューズメントメディア総合学院(AMG)の特徴であり魅力です。
大手主催なら一般公募も視野に入れよう
一般公募でも大手事務所主催の声優オーディションであれば、信頼できますので挑戦することをおすすめします。
一番有名な声優オーディションは「81オーディション」です。
かなり倍率が高いオーディションですが、合格者は81ACTOR’S STUDIO特待生として無料でレッスンを受けることができます。
また、81グループ制作作品・協力企業制作作品でのデビューも約束されます。
最終選考は毎年夏ですが、1次審査は春頃から開始されます。
定期的に情報をチェックして挑戦してみましょう。
一般公募のオーディションを受ける場合は、「81オーディション」のように信頼できる事務所や会社が開催しているものに限定しましょう。
最近はネットで怪しいオーディションも少なくありません。
合格や所属という甘い言葉に惑わされず、信頼できるものにのみ応募をしましょう。
【参考】短期間で結果が出る声優養成所
俳協ボイス
俳協ボイスは、俳協(東京俳優生活協同組合)直結の養成所です。
俳協ボイスの特徴は、6カ月のスタンダードクラス修了後、審査を行い、選抜された生徒だけが次のアドバンスクラスへと進級できるシステムです。
他の養成所と違い、半年で査定がされ、選抜に残ることができなければ、そこで終了となります。
俳協ボイスは半年間という短い期間で結果を残さなければなりません。
毎回のレッスンが大事であることはもちろんですが、レッスン以外の時間をどう過ごすのかがとても重要になってきます。
スタンダードクラスは週1回3時間の演技レッスンで構成されており、発声・滑舌から基礎演技・ナレーション・語りなど、声優として必要な土台作りを目指したレッスンが受けられます。
そして、半年後の査定の合格者は、アドバンスクラスに進級し、さらに半年間レッスンを受けます。
アドバンスクラスではセリフやナレーション、アニメ・外画のアテレコなど現場に近いレッスンが受けられます。
そして、アドバンスクラス修了時には俳協の所属オーディションを受けることができます。
青二塾
青二塾は、青二プロダクション付属俳優養成所です。
勉強期間は1年間です。
週5日間という濃密なレッスンスケジュールで俳優(声優)に必要な基礎、技術を徹底的に叩き込んでくれます。
しっかりと学び、実力をつけて大手の声優事務所に入りたいなら青二塾をおすすめします。
一日も早くプロになりたいのであれば、演技の勉強にできるだけ時間を割きましょう。
そういう意味でも週5日間レッスンを受けられるというのは、声優になりたい人にとってはとてもいい環境だと言えます。
レッスンカリキュラムは発声、演技、ナレーション、アフレコ実習など、生涯声優として活躍するために必要なことが詰め込まれています。
そして、卒塾公演として舞台も経験することができます。
そして卒塾時には青二プロダクションの所属オーディションを受けることができます。
プロ・フィット 声優養成所
プロ・フィット 声優養成所は、リンク・プランに直結の養成所です。
「基礎科」と「本科」がありますが、「本科」を希望して受験することを強くおすすめします。
本科に落ちた場合に基礎科を希望しましょう。
受験倍率がとても高い養成所なので、絶対にプロの声優になるんだという強い意志で受験してください。
本科に合格することができれば、現役のディレクター(音響監督)による質の高いレッスンを受けることができます。
レッスンは週1回2時間で勉強期間は1年間となっています。
1年後にプロフィットの所属オーディションを受けることができます。
上期 |
アニメ・洋画のスタジオに入るまでの準備から、台本の内容理解、チェック法等。 マイク前の動き、口パクや息づかい、吹き出しについての授業。 発声等の基礎力やナレーションの読み方など。 |
下期 |
現場に近いスピードと緊張感の中での実践方式によるアニメ・洋画のアテレコ。 スタジオを使ってボイスサンプル収録も行います。 |
本科生は勉強期間中にもアニメなどへの出演・オーディションのチャンスがあり、出演実績は今までで150作品以上あります。
プロ・フィット 声優養成所は本科に入ることができれば、10~50%の人が所属できる可能性があります。
そして、年齢というのは技術ではない一つの才能(力)だと考えてくれている数少ない事務所です。
本科に入ることは難しいですが、プロの声優になりたいのであれば、臆することなく挑戦してみてください。
81ACTOR’S STUDIO
81ACTOR’S STUDIOは、81プロデュース直結の養成所です。
「週1回クラス」と「本科」の2つのコースがありますが、今回は「本科」についてご紹介します。
HPで、すべての基本は『ことば』にありと掲げているように、81ACTOR’S STUDIOでは、『ことば』に重きを置いたレッスンが行われています。
また、特別授業やアフレコ実習など実践的なレッスンなども受けられるので、とても充実した内容になっています。
しかも講師はすべて81プロデュースの現役俳優の方が担当です。
1年間、週4回というレッスンカリキュラムとなっており、1年後には、81プロデュース所属オーディションを受けることができます。
所属オーディションに合格すると、「研究生所属」という扱いになり、広く業界へアピールすることを目的とした、より実践的なレッスンを受けることができます。
研究生所属に上がれた人は、規定レッスン終了後に改めて所属オーディションを受けることになり、合格することができれば81プロデュースの新人(ジュニア)として所属することができます。
2段階の所属オーディションがあり、狭き門に感じるかもしれませんが、大手に所属すること自体が狭き門なのでプロの声優になりたいという強い気持ちで取り組みましょう。
マウスプロモーション附属俳優養成所
マウスプロモーション附属俳優養成所は、マウスプロモーション直結の養成所です。
勉強期間は2年間と少し長めですが、養成中でもアニメ、ゲーム、外画、PRフィルム、ナレーション等に出演するチャンスがあります。
ただし、1年目に試験があるので注意が必要です。
試験に落ちてしまうと2年目に進めないので、必死に取り組みましょう。
レッスンは週2~3回で、内1日は実際の録音現場であるスタジオを使って実技を行います。
現場と同じ環境、同じ素材、現場で活躍している俳優が体験を交えてきめ細かく指導してくれます。
通常のレッスンでは声と体作り、演技など、声優に必要な基礎、技術を学ぶことができます。
声と体作りでは、身体表現を身につけ、身体から出る声を修得していきます。
声だけで芝居をするのではなく、身体で芝居が出来る声優、役者を目指します。
演技では、役者として大切な表現力、演技力を養います。
演出家からの様々な意見を、読解力、理解力として吸収し、表面上だけではなく、台本の裏まで読めるワンステップ上の役者を目指します。
そして、2年間の研修の後、マウスプロモーションの所属オーディションを受けることができます。
スクール・デュオ
スクール・デュオは、賢プロダクション直結の養成所です。
「基礎クラス」と「レギュラークラス」がありますが、今回は「レギュラークラス」について紹介します。
レギュラークラスの勉強期間は1年間です。
1年の終わりに、査定を受け、合格できれば「アッパークラス」に進級することができます。
そして、アッパークラスで1年間学んだ後、賢プロダクションの所属オーディションを受けることができます。
なので勉強期間は2年間と考えてください。
1年目に査定があるので、アッパークラスに上がれるように必死に頑張りましょう。
査定に落ちた場合はそこで終了となるので注意が必要です。
レギュラークラスでは、演技基礎、落語、ラジオドラマ実習、ナレーション、アフレコ実習などを学ぶことができます。
アッパークラスのレッスン内容についてはホームページで詳細が案内されていないのですが、実践に近いレッスン形式で学べるようです。
ホームページからは詳細がわかりにくいので、一度資料請求をしてみることをおすすめします。
最後に
今回は所属オーディションに落ちた人が次に起こすべき行動について解説しました。
養成所を卒業した人の中には、フリーでの活動、ワークショップの受講、舞台への出演等をしている方もいます。
ですが、声優として売れたいのであれば、声優事務所に入ることが必要不可欠です。
そのためには、養成機関での所属オーディションを受けるしかありません。
声優事務所への所属を優先するなら、声優専門学校アミューズメントメディア総合学院(AMG)の一択です。
養成所では直結の声優事務所しか所属オーディションを受けられませんが、AMGであれば複数事務所の所属オーディションを受けられます。
声優事務所の所属オーディションを複数受けられるというのがAMGの最大のメリットです。
声優事務所によって欲しい人材というのは異なります。
複数の声優事務所に見てもらうことで、あなたを欲しいという声優事務所が見つかる可能性があります。
もちろん、どんな事務所でもいいわけではありません。
仕事があり、なおかつ新人を売ることに熱心な声優事務所に所属しなければ意味がありません。
声優事務所に所属したものの仕事がなく辞めていく人を私は何人も見てきました。
所属する前に声優事務所について徹底的に調べ、健全な声優事務所であるかは判断しましょう。
大げさではなく、所属する声優事務所はあなたの声優人生を大きく左右します。
声優事務所選びは慎重にしましょう。
AMGではなく、声優養成所に行く場合は、短期間で結果が出る声優養成所にしましょう。
今回紹介した短期間で結果が出る声優養成所は私の知っている限り健全な声優事務所に直結している養成所です。
養成所から所属することができれば、必ず仕事のチャンスはありますので、必死に頑張ってください。
声優になりたいと真剣に願い、最善の努力をし続けることがとても重要です。
恐らく、この記事にたどり着いた方はとても悩んでいると思います。
この記事が、少しでもあなたの力になれればとても嬉しいです。
あなたの将来を応援しています。
必死に頑張ってください!