【声優養成所体験談11】1年目!演技基礎レッスン1 ~鏡、距離感、声の方向性~

声優養成所体験談では私がプロの声優になるまでに「学んだこと」「体験したこと」を記事にしています。

全く才能がなかった私が、どうやってプロの声優になったのか。
声優を目指すきっかけから、声優事務所に所属して現場に行くまで、すべての過程を時系列で公開します。

声優を目指したいけど、向いているかわからない、自信が持てないと悩んでいる方はぜひ読んでみてください。

目次

演技基礎のレッスン1

今回は1年目にあった演技基礎のレッスンについて書いていきたいと思います。
演技基礎レッスンでは台本は一切使用しません。
色々な方法で演技の楽しさや、奥深さを知ることができるレッスンでした。

まずは「鏡」というレッスンです。

鏡は2人で行います。

まずリード役トレース役を決めます。
お互い向かい合った状態からスタートし、リード役の人が動き出します。

トレース役はリード役の動きについていきます。

リード役が左手を伸ばせば、トレース役が右手を伸ばします。

リード役の人からしたらトレース役の人はまるで鏡に映った自分のようですよね。

リード役の人も好き勝手に動いたり、相手がついてこられないようにわざと早く動いたりしたら、このレッスンは全く意味のないものになってしまいます。

相手のことを思って一緒に作っていくということが大事です。

そして、トレース役の人ですが、視野を広く持ち、相手に呼吸を合わせていかなければなりません。
相当な集中力が必要ですね。

ペアで行うレッスンですが、うまくいっているペアを見ているととても楽しそうでした。

そして、きちんとトレースができていると、リード役の人が醸し出している雰囲気をトレース役の人も出すことができるのです。

実際にレッスンであったことなのですが、とても上品な女の人がリード役をやることになりました。
トレース役は普段は活発な女の子でした。

リード役の女の人がお化粧をする動きをやりました。
トレース役の女の子はその動きを、きちんとトレースしていきました。

すると驚くことに、普段は活発で、色気とは無縁と思えていたその子が色っぽく見えてきたのです。

これには本当に驚きました。

ただ、正直な話、今思い返してみてもこのレッスンが何を目的としていたのかはわかりません(笑)

しかし、鏡というレッスンでは楽しみながら演技の根幹について触れられたような気がしました。

距離感

次は距離感のレッスンです。
このレッスンも2人で行います。

まずお互いが向き合い、離れた状態になります。
わかりやすくするためにAとBとします。

AがBに歩いて近づいていきます。
Bはこれ以上近づいてほしくないと思ったところで手を前に出してストップさせます。

やることは以上です。
なんのこっちゃさっぱりわからないですよね(笑)

実はこれ自分のパーソナルスペースについて気づくためのレッスンなんです。
パーソナルスペースとは、他人に近付かれると不快に感じる空間のことで、パーソナルエリアとも呼ばれます。

人によってAを止める距離がバラバラで、パーソナルスペースが違います。

なぜ、こんなレッスンをやるのかというと、演技になると、パーソナルスペースがおかしくなる人が必ずいるからです。

私たちは普段このパーソナルスペースを敏感に感じているはずです。
電車の中、街中、他人との距離で嫌な思いをしたことが絶対にあるはずです。

恋人との距離は近くなりますし、相手との関係性でこのパーソナルスペースは変化していくはずです。

これをきちんと演技のときに感じる必要があるということ気づくためのレッスンでした。

声の方向性

次は声の方向性について気づくためのレッスンです。

このレッスンは声を出す人1人、その声を聴く人が複数人で行います。

まず、声を聴く人たちは、声を出す人から背中を向け、離れた状態で待機します。
聴く人たち同士の横の距離は等間隔で空けておきます。

声を出す人は、誰か1人に「おーい!」と声を掛けます。

声を掛けられたと思った人は手を上げます。

やることは以上です。

これは自分の声の方向性を知るにはとてもいいレッスンだと思いました。

きちんと目的の人に声が届いていると、その人だけが手を挙げてくれます。

しかし、声の方向性がきちんとしていない人は、複数人が手を挙げてしまうのです。

自分の声は真っ直ぐ相手に届けることができるのか、声で距離感を正しく出せるのか、
そういったことに気づくことができるレッスンでした。

気づかなければ直すことはできません。

本当に簡単にチェックができる方法ですので、試してみてください。

最後に

今回紹介したレッスンの内容はどれも楽しみながらいろいろなことが学べるものです。

当時の私も楽しみながらレッスンを受けていました。

「距離感」や「声の方向性」については声の演技でも感覚として必要になってくる部分です。

自分ができているのか、時間を見つけて必ず確認してみましょう。

できること、できないことを正確に把握しておくことはとても重要です。

できないことに気づかなければ、直すことは絶対にできません。

できることをどんどん増やして、一日でも早くプロの声優になりましょう!

今回の記事はここまでです。
次回は演技基礎レッスンの続きについて書いていきます。

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