声優養成所体験談では私がプロの声優になるまでに「学んだこと」「体験したこと」を記事にしています。
全く才能がなかった私が、どうやってプロの声優になったのか。
声優を目指すきっかけから、声優事務所に所属して現場に行くまで、すべての過程を時系列で公開します。
声優を目指したいけど、向いているかわからない、自信が持てないと悩んでいる方はぜひ読んでみてください。
ダンスレッスン!
さて、いよいよ声優養成所に入所することができました。
1年目はどんなカリキュラムかといいますと、
主に基礎体力作りと、ダンスが中心だったと思います。
「え? 演技は?」
「台本使ってお芝居のレッスンやマイク前でのレッスンとかないの?」
と思いますよね。
そうなんです。
ほとんどそういうレッスンはなかったんです。
まぁ、厳密に言うと、少しはあったのですが、
ただ、1年目の前期に関してはなかったと思います。
では、レッスンについて具体的に書いていきます。
まずは、ダンスレッスンから!
私が1年目で一番力を入れて頑張ったのはダンスでした。
ちなみにダンスは声優養成所で初めて習いました。
確か1年目の前半はジャズダンス、1年目の後半はバレエを習ったと思います。
レッスン前半の時間は一連の基本動作を音楽に合わせて行います。
※基本動作については言葉で説明するのが難しいので省略します。
レッスンの後半はその時々によっていろいろな基本動作を音楽に合わせ行いました。
個人的に好きだったのはピルエットでした。
簡単に言うとくるっと回る動きですね。
「ダンスの振り付けは?」
と思いますよね。
最初のころダンスの振り付けはありませんでした。
まずは基本の動きをしっかりと身につけるため、
レッスンでは基本動作を徹底的にたたきつけられました。
この音楽に合わせた基本動作を覚えるのにも当時はかなり苦労しました。
前でやってくれている先生に合わせて体を動かしていくのですが、
どんどんどんどん次の動きに移っていくので、ついていくのも大変です。
レッスンが終わった後は、同期と復習もよくやっていました。
基本動作の順番や動きを忘れてしまうので、すぐに復習して、ノートにメモなどしていました。
入所してから、すぐに2年生のダンスの発表会がありました。
1年ダンスを習ってきた人たちが、どんなダンスをするのか本当に楽しみでした。
その発表会を見終わった私の感想は・・・。
「すごい・・・。」
その一言でした。
2年生のダンスの凄さに圧倒されました。
そして自分が本当にここまで踊れるようになるんだろうかと不安になりました。
しかし、1年後の目標が明確にできたことで、
それからダンスを必死に頑張りました。
私は体が硬かったので、誰よりも朝早く来て柔軟をしていました。
覚えもよくなかったので、一人で基本動作の復習もやっていました。
鏡で自分の体の動きをチェックし、先生に言われたことを体が覚えるように
反復練習を繰り返しました。
夏が近づいたころ、
ダンスの先生から驚きの発表がありました。
「近所の公園のお祭りでダンスをすることになりました。」
なんと、習い始めて約半年で、人前でダンスをすることになりました。
そして初めての振り付けが始まります。
そして、お祭りでのダンスは先輩も参加されるということでした。
まず、チーム分けがされました。
チームにより、ダンスの振り付けが違うのです。
もちろん難易度も違います。
私はどこに配置されたかというと、
1年生チームに配置されました。
ただ、1年生の中でも、優秀な人はちゃんと先輩のいるチームに配置されていました。
自分の実力のなさを悔しがるよりも、緊張とドキドキのほうが強かったのを覚えています。
初めての振り付けは覚えるのに本当に苦労しました。
なにより自分の体が思うように動かないので大変でした。
何度も何度も練習し、
家でも自主練をし、体を動かし続けました。
本番が近づいてきたころには体中が筋肉痛の状態です。
筋肉痛が辛すぎて、バンテリンを毎日塗ってごまかしていました。
それでも、休んでなんていられません。
音楽に合わせ、考えずに体が動くまで反復練習を続けました。
そして本番の日がやってきます。
お祭り会場でお客さんが囲んでいる中、音楽が流れ始めダンスがスタートしました。
1曲の中でパートが分けられており、
1年生チームは最後に合流してダンスに参加します。
待機している段階から緊張でドキドキが止まりません。
いよいよ自分たちの出番になりました。
決められたカウントでスタートを切り、お客さんの前に飛び出します。
そして、一生懸命に踊りました!
大きな失敗もなく、練習通りダンスをすることができ、無事お祭りは終了しました。
終わった後は、達成感、安堵感、充実感に満たされていました。
ただ、後々気づくのですが、
私はダンスするとき、体の動きばかりに気を取られていました。
きちんとカウント通りに、
きれいに滑らかに体が動けばいいと思っていたのです。
今考えれば、もったいないと思います。
役者がダンスを習う意味というのをもっと考えればよかったのです。
もちろんリズム感を養うという意味が大きかったのだと思うのですが、
ダンスも表現だということに当時は全く気付いていませんでした。
さて今回の記事はここまでです。
次回はダンスレッスンの続きについて書いていきます。
お祭りが終わり、夏休みが近づいてきたころ、ペアダンスの振り付けがスタートします。