アテレコ・アフレコのマイクワークを徹底解説!現場で怒られないために声優養成所から意識しよう!

外画のアテレコ・アニメのアフレコでは、「マイクワーク」の知識、技術がとても重要です。

マイクワークとは収録時にスムーズにマイクに入る技術のことを言います。

外画のアテレコ・アニメのアフレコの収録は一人でやるわけではありません。
出演者全員が一堂に会し、収録を行います。

大人数で一度に収録を行うため、声優にはマイクワークの技術が必要になってくるのです。

今回は、そんな声優の必須技術であるマイクワークについて徹底解説していきます。

目次

アテレコ・アフレコ時のマイクワークとは

アテレコ・アフレコは収録スタジオで行います。
その際、収録現場にもよりますが、4本もしくは3本のマイクを出演者共有で使い収録します。

収録が始まると、出演者が入れ替わり立ち代わりマイク前で演技をします。

出演者の邪魔をすることなくスムーズにマイクに入り、自分の演技が終わったら速やかにマイク前から去る必要があります。

このことをマイクワークと言います。

このマイクワークのことを全く考えず、収録に臨むとどうなるでしょうか?

自分がどこのマイクに入ればいいかわからず、自分の出番なのにマイク前で演技ができない可能性があります。

最悪の場合、出演者にぶつかりノイズを出し、収録を止めてしまうことがあるかもしれません。

そうならないために、マイクワークについては事前に学んで対策を立てておきましょう。

ノイズを出さないように注意しよう

ノイズを出さないように、収録の時の服装には注意しましょう。

服の素材によっては動くと音が出る場合があります。

小さな音でもノイズになり、収録の邪魔になります。

収録時に着ていく服に関しては気を使いましょう。

音が出るもの全般がNGですので、動くと音の出るアクセサリーもすべて外しましょう。

イスに座るとき、立つとき、歩く時の足音にも注意が必要です

そして、最も注意しなければならないのが、ペーパーノイズです。
台本をめくる音がマイクに入ってしまうと、リテイクになってしまいます。

最悪自分のリテイクであればいいですが、先輩の演技を自分のペーパーノイズで邪魔してしまったら救いようがありません。

現場で使用しているマイクは超高性能マイクです。

どんなに小さな音でも拾ってしまう可能性がありますので、気を付けましょう。

台本は両手で持てるようにしよう

自宅でのリハの時に練習してほしいのですが、台本は左右どちらの手でも持てるようにしておきましょう。

ずっと右手で台本を持ってリハしてきた人というのは、急に左手に台本を持ち直して演技することができません。

いつもと違うことをすると違和感が生じ、演技がやりにくくなるのです。

左右どちらの手でも台本を持ち、違和感なく演技ができるように日頃から訓練をしましょう。

マイクワークでは、基本的に誰かの後ろからマイクに入ります。

自分の前にマイクに入っている人が台本を右に持って演技をしていたら、自分は台本を左に持ち左からマイクに入ります。

前の人が左手に台本を持っていたら、自分は右に台本を持ち右からマイクに入ります。

このようにスムーズにマイク前に入れるように左右どちらの手でも台本を持って演技ができるようにしましょう。

入るマイクをチェックしておこう

現場のマイクの本数や、自分の後のセリフによって変わりますが、基本的には自分のセリフ3つ前の人のマイクに入りましょう。

しかし、3つ前の人が自分のセリフのすぐ後にもう一度セリフがある場合は入ってはいけません。

その場合は他のマイクに入ることを検討してください。

誰の次にマイクに入るかというのは自宅でリハしているときにある程度シミュレーションして考えておきましょう。

マイク3本と4本の2パターン考えておけば基本的には大丈夫だと思います。

そして、現場に入ったらマイクの数を確認します。

左から順番に①~④というように番号を振って、テストで入ったマイクを台本に書いておきましょう。

新人のうちは極度の緊張状態で、テストで入ったマイク忘れてしまうことがあるからです

収録は基本的に「テスト→本番」の順に進んでいきます。

テストで入ったマイクというのは本番でも入らなければなりません。

ミキサーさんがマイクの音量を調節してくれている可能性があります。

急に本番でテストと違うマイクに入るとミキサーさんや、周りの出演者にも迷惑がかかります。

テストでマイクワークがうまくいかず、本番で違うマイクに入りたいときは、出演者に確認をした後、ミキサーさんにテストと違うマイクに入ることを必ず申告しましょう。

それが現場でのルールです。

適切な距離でマイク前に立とう

基本的には、マイクと自分の口の距離が台本1本分くらい(約25cm)離れていれば問題ありません。

あくまでも普通にしゃべるときの距離なので、大きな声を出すときや、ささやく場合などはマイクから離れたり近づいたりする必要があります。

ただ、マイク前の演技に慣れていないのであれば、基本的な距離で演技をしていれば問題ないです。

マイク前の演技に慣れてくれば、近づいたり、離れたりすることができるようになってきます。

マイクワークよりも演技が大事

マイクワークは必要ですが、一番大事なのは演技です。

マイクワークを気にして、演技が終わっていないのにも関わらず、しゃべりながらマイクから去る人がいます。

きちんとマイク前で演技をして、終わってから去ることを意識しましょう。

ながら演技はマイク越しでも音響監督(ディレクター)はハッキリとわかります。

音響監督(ディレクター)によっては、マイクワークを気にして最後まで演技できないなら気にするなという人もいるくらいです。

マイク前に入ったら、最初から最後まで集中して演技をします。

そして演技が終わったら速やかに去る。

これを徹底してください。

絶対に去りながらしゃべるというような中途半端なことはやめましょう。

最後に

この記事を書いているときはコロナ禍のため、現場では大人数での収録が制限されている状態です。

そのため、現場に行ってもマイクワークが要求されることはないでしょう。

コロナ禍では、基本的に別撮りで収録が進んでいくため、マイクを独占できるのです。

ですが、コロナ禍が終わり、大人数での収録が再開されれば、必ずマイクワークが要求されます。

演技に集中できるようになるためにも、マイクワークが自然にできるように今から学んでおきましょう。

最初の頃はマイクワークであたふたし、うまくできないと思います。

ですが、意識して実践していくことで少しずつ慣れていくことができます。

そして、慣れていけば意識しなくてもマイクワークができるようになります。

マイクワークは気遣いと同じです。

気遣いができる人というのは好かれますし、声優としてもとても大事なことです。

周りに気遣いができる声優になる努力をしましょう。

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