【声優基礎】こんきょう寺で発声・活舌を鍛えよう!

今回は発声・活舌練習によく使われている「こんきょう寺」を紹介していきます。

発声・活舌練習の題材として外郎売はとても有名ですが、少し長いのが難点です。
今回紹介する「こんきょう寺」は外郎売よりも短いため、少しの時間で集中して活舌・発声練習をするのに向いています。
また、外郎売と共通する部分もあるため、こんきょう寺を練習してから外郎売を始めるのもおすすめです。

苦手な箇所は部分的に毎日練習し、最終的にすべて明瞭に言えるようにしましょう。
こんきょう寺はとてもいい教材なのでプロになってからも自己鍛錬に利用できます。

目次

こんきょう寺

さるほどに、こんきょうじの こんきょう もんきょう ほういんが ざのまんなかに つつとでて、
さるほどに、こんきょう寺のこんきょう門きょう法印が座のまん中につつと出て、

こんきょうじの こんきょう もんきょう ほういんが ほうりきを あらまし おめにかけたてまつる。
こんきょう寺のこんきょう門きょう法印が法力をあらまし御目にかけ奉る。

ごほうぜんに やがて だんをぞ かざりける。
御宝前にやがて壇をぞ飾りける。

ひゃくやっつの とうみょうの あぶらには、しろごまがらやら、くろごまがらやら、まごまがらやら、いぬごまがらやら、
百八の灯明の油には、白胡麻がらやら、黒胡麻がらやら、真胡麻がらやら、犬胡麻がらやら、

ごまがら ごまがら ひごまがら、まごまがらの あぶらを たてられたり。
胡麻がら胡麻がらひ胡麻がら、真胡麻がらの油をたてられたり。

さて にゅうもくには めずらしや、いっぺんへぎ ながへぎ ほしはじかみ、またたび、つみたで、つぶさんしょう、のなでしこ のせきちく、
さて乳木には珍しや、一片へぎ長へぎほしはじかみ、木天蓼、つみ蓼、つぶ山椒、野撫子野石竹、

きくきりきくきりみきくきり、これをあわせて むきくきり、
きく切りきく切りみきく切り、是を併せて六きく切り、

きってかけたるへいはくは、おおぼうしょ ちゅうぼうしょ しょうぼうしょ、
切って掛けたる幣はくは、大奉書中奉書小奉書、

さて また ほんぞんにかけられしは、のらにょらい のらにょらい みにょらい むにょらい、これをあわせて じゅうにのらにょらい、
さて又本尊に掛けられしは、のら如来のら如来三如来六如来、是を併せて十ニのら如来、

また それをあわせて にじゅうしのらにょらいの しんごんに、むかいの なげしの ながなぎなたは、たが ながなげしの ながなぎなたぞ。
又それを併せてニ十四のら如来の真言に、向ひの長押の長長刀は、誰が長長押の長長刀ぞ。

ひょうぶがまえを ぎょうぶがとおる。ひょうぶが びょうぶを ぎょうぶが もたずば、ぼうずに かわせて しょうぶが ぼうずの びょうぶにしょ。
兵部が前を刑部が通る。兵部が屏風を刑部が持たずば、坊主に買はせてしょうぶが坊主の屏風にしょ。

むかいの やまの つるつるつるつるつるっくびは、しろつるっくびが あいつるっくびか、
向ひの山のつるつるつるつる鶴首は、白鶴首が藍鶴首か、

まっくろくろくろつるっくびを ひったて ふりたて いのれども、すこしも しるしはなかりけり。
真黒黒黒鶴首をひっ立て振り立て祈れども、少しも験しはなかりけり。

そうは おおきに せきめんして、かさねて きとくを みせんとて、けさも ころもも おっとりおいてな、
僧は大きに赤面して、重ねて奇特を見せんとて、袈裟も衣もおっとり置いてな、

とのさまの こながばかま、わかとのさまの こながばかま、ぶぐばぐ、ぶぐばぐ、みぶぐばぐ、これをあわせて むぶぐばぐ、
殿様の小長袴、若殿様の小長袴、武具馬具、武具馬具、三武具馬具、是を併せて六武具馬具、

おしきばし ひゃくはちじゅうぜん てんもくひゃっぱい ちゃひゃっぱい、ぼう はっぴゃっぽんたてならべ、せめかけのみかけいのれども、されどもしるしはなかりけり。
お職箸百八十膳天目百杯茶百杯、棒八百本立並べ、責めかけ飲みかけ祈れども、されども験はなかりけり。

そうは おおきに いかりをなし、げにわれとても かみがたそう、しょしゃざん しゃそうの そうみょうだい、きょうの そうしゃは しょしゃぢゃぞ しょしゃぢゃぞ、
僧は大きに怒りをなし、げに我とても上方僧、書写山社僧の総名代、今日の奏者は書写ぢゃぞ書写ぢゃぞ、

しょざいも せたいも これまでかと、しゃくじょう がらがらざくざくと、ふりかけ ふりかけ いのれども、ちっとも そっとも げんもなし。
しょざいも世帯もこれまでかと、錫杖がらがらざくざくと、振りかけ振りかけ祈れども、ちっともそっとも験もなし。

いで ほっけきょうにて いのらんと、みょうほうれんげえきょ、だらにほん だいにじゅうろくいのりける。
いで法華経にて祈らんと、妙法蓮華経、陀羅尼品第ニ十六祈りける。

げに、おんきょうの くりきにや、たいがんじょうじゅ ありがたしと、そうは くぐりにくい くぐりまど くぐって、
げに、御経の巧力にや、大願成就有難しと、僧は潜り難い潜り窓潜って、

うらの ふるくるみのきの ふるきりくちの ふるえだの ひきぬきにくいを ひきぬいて、
裏の古胡桃の木の古切り口の古枝の引き抜き難いを引き抜いて、

しんちゃたちょ ちゃたちょ、あをちゃたちょ ちゃたちょ、こちゃたちょ ちゃたちょと、はつほのしょらちは らりるれろ。
新茶立てう茶立てう、あを茶た立てう茶立てう、粉茶立てう茶立てうと、はつほのしょらちはらりるれろ。

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